【飲食店経営】売上を上げる、巧みな利幅のメソッド

こんな疑問に答えます
  • 顧客が減って売上があがらない
  • 利幅ってなに?
  • 頑張っても頑張っても実績をつめない
  • 業績改善の手立てがわからない
 
時代を読み解き現場に落とし込む事ができれば、業績アップは可能です。
商売の基本「安く仕入れて高く売る」を深堀する

時代のトレンドは「モノからコト」へ変化し、昨今「イミ消費」にシフトしている。「イミ消費」とはホットペッパーグルメ外食総研エヴァンジェリスト 竹田クニさんが名付けた2010年頃から始まった新しい消費スタイルで、「商品・サービスそのものが持っている機能や効能だけではなく、その商品が付帯的に持っている社会的・文化的な『価値』に共感し、選択する消費行動」のことを指す。
出典:「Foodist Media[フーディスト・メディア]」竹田クニ氏が読み解く2019年の外食トレンド。飲食業界の潮流からグルメキーワードまでを解説

 

この記事を書いた人自己紹介

 

「努力は実らない時もある…」そんな経験をしてきた僕は今回の記事のお話を意識するようになってから、努力が実り実績を積み上げることができました。

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目次

利幅とは

分析

僕の考える利益アップには2つの利幅の定義があります。

 

利幅の定義

  • 商品の利幅
  • サービスの利幅

この2つの利幅を理解して、現場に落とし込んでいきました。

 

商品の利幅

例題

まずは例題です。

上の図のように
A [ 価格1000円 原価900円 ]
B [ 価格1020円 原価80円 ]
どちらが利益がいいでしょうか?

 

決して馬鹿にはしてません。いたって真面目なお話です。

答えは利益940円の「B」ですね。

厳密に言えば、ピザをつくる人件費や設備があるお店の家賃、諸経費などの費用がかかり利益はもっとすくなくなります。

これは粗利益を指していますね。

粗利益がすなわち商品の利幅です。

 

サービスの利幅

例題

またまた例題です。

上の図のように
A [ 質の高いスタッフによる売上10万円 ]
B [ 質の低いスタッフによる売上10万円 ]
どちらが利益がいいでしょうか?

 

答えはCSが上がり再来店をうながせる「A」になります。

CS(Customer satisfaction = 顧客満足度)

どちらも、売上10万円なら一緒じゃん。って思われるかもしれませんが、CSが低いお店は顧客心理としてどうでしょうか?また行きたいですか?

もちろん世の中には、商品の価値が高くて、それを求めて顧客が集まり商売が成り立っている成功例もあります。

もし仮にその成功例の商売ができているのなら、この記事にはたどり着いていないでしょう。

いやいや質の高いスタッフは高時給になるだろうから人件費がかかる、と言う声も聞こえてきそうなのですが、人時生産性が高いのならむしろ利益増だと思います。

質が高いという事は、当然仕事もこなせるスタッフでしょう。

仕事のままならないスタッフ3人とこなせるスタッフ2人ではおのずと人件費は低い公算になりますよね。

人時生産性=労働の投下に対する時間当たりの収益性
2時間の労働で10万円の売り上げを作ったときに
3人と2人では
 
簡単な式に表すと
 
a.【3人】10万円÷2時間÷3人=一人で一時間当たり16,666円売り上げた
b.【2人】10万円÷2時間÷2人=一人で一時間当たり25,000円売り上げた
 
33人の時給が同じ1000円で2人の時給が2000円だとしても
a.でかかる人件費 2時間×3人×1000円=6,000円
b.でかかる人件費 2時間×2人×2000円=8,000円
になり
 
a.では16,666円-6,000円=10,666円の利益
b.では25,000円-8,000円=17,000円の利益
になり、b.【2人】の方が6,334円もプラスです

実際には運営する人数は多く変動することは難しいかもしれませんが細かく時間の調整が行えれば、利益に直結するこは、承知の事実でしょう。

 

 

ではこれを思考の転換で見ると

  • 売上の部分を[集客力]
  • 高時給になる条件を[リピートを促す行動や訴求力のあるトーク力]

と考えたとき、販売数は自ずと増える公算になるのはお分かりいただけると思います。

このマンパワーの差がCSを上げるために必要な人材の質
サービスの利幅としています。

では事項のヒントをお伝えする前に、限界利益について説明しなければなりません。

限界利益とは

  限界利益とは
会社の経営に必要な費用は、変動費と固定費の2つに分けることができます。

変動費とは、売上に連動して増減する費用で仕入高や外注費などが該当します。一方、固定費とは、売上の変動に関わらず一定に出ていく費用で人件費や地代家賃などが該当します。

変動費の金額は変動しますが、売上に対する比率は一定ということになりますが、一方、固定費はまったく商品が売れない場合でも固定的に発生する費用であり、金額は固定でも売上高に対する比率は変わります。
このように事業を行ううえでかかる費用を変動費と固定費に分けて、売上高から変動費を差し引いたものを限界利益といいます。

限界利益|限界利益率の考え方・計算方法とは https://advisors-freee.jp/article/category/cat-big-09/cat-small-26/9351/

参照:freee株式会社 経理コンパス

限界利益=売上高-変動費

分かり切った話ですが変動費をコントロールできれば、営業純利益が残るという事ですね。

この限界利益をいかにつくりあげれるかがPointになります。

そこに具体的にメスをいれて細分化した考えが2つの利幅です。

引用元では固定費に人件費を含んでいますが、僕は限界利益をあげるためには、売上を生み出す人(スタッフ)も必要と捉え人件費も、意識する変動費に含み現場に落とし込んでいます。

限界利益をあげるために、高い給料をだしたとしても人時生産性を上げるのも一つの手段で、さらにシフトの調整も細かく設定し利益の最大化を目指しましょう。

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利益UPのヒント

業績

限界利益を突き詰めよう

商売の基本『安く仕入れて高く売る』が大前提を物(商品の利幅)人(サービスの利幅)にわけた2つの利幅を使い業績改善に役立てる具体的な方法

物(商品の利幅)
  • 価格を上げる
  • 原価を下げる
人(サービスの利幅)
  • CSを上げる
  • 人材を育成する
 

 

物(商品の利幅)

価格に対してはある程度、知識はお持ちかと思いますが、一部固定概念を取っ払ってください。

価格を上げる

価格を決める際は、どのように決めていますか?

多くの方は価格相場で判断していたり、原価率から考えて決めているのではないでしょうか。

もう1段階の思考を進ませると、宣伝目的を絡めた値付けで「キラーコンテンツだから安く」とか、競合との差別化を図るために、「類似商品や定番商品は据置価格」とかがあるでしょう。

僕も一部の商品に値付けをする際は、広告宣伝費を織り交ぜた値付けをしています。

それも一つの手法ですが、難しく考えずに全体の価格を10%上げましょう

一般的な製造業のコストの場合
価格が10%変化すると→利益が約150%になります。

値上げをすると、販売数量が減ると思われるかと思いますが、減少を7%に留めれれば、それでも利益は約103%になります。

 
仮に価格を10%下げた場合→利益は約-150%です。
販売数量が10%上がっても約-112%
販売数量が64%上がってやっと約102%
になります。

原価を下げる

値上げするのは難しいとなると、原価にメスを入れざるを得ないです。

日々、原価に関しては切磋琢磨されていると思います。

商品の質を下げずに仕入れを抑えるのは至難の業ですよね。

もちろん、ただの数円下がるだけでも下げることができたのなら、塵積って山となるなのでこれからも励んでください。

どうしても即効性に欠けるので、僕はあまりここには労力をさきませんし、おすすめしません。

注意点として、安くなるからといって質をおとし、商品の価値を下げるのはよくありません。

価値が下がって売れなくなってなってしまっては、無意味です。

逆を言えば、その商品に新たな価値を付与できれば価格でなく価値で選ばれるので、価格をあげて販売できます。

価格を10%上げて、原価はそのまま。
原価は可能ならば下げる努力を。
でも、価値はそのままに。
もしくは新たな価値を付与する。

 

人(サービスの利幅)

[CSを上げる・人材を育成する]ことで、数量(販売数や客数)の増加を得るのですが、行動することは人材の育成です。

具体的にはマニュアルを作成し、作業を明確化してください。

これは、新人からレギュラースタッフまでの全員が業務に対する水準を高い位置で保つために必要です。

詳しくは、以前の記事でお話しています。

そして、下地を整えつつ、ES(従業員満足度)をあげるようにしましょう。

ES(Empoioyee satisfaction = 従業員満足度)

ESが高い企業では、従業員が高くモチベーションを保ちながら業務に当たってくれるためです。

ESは給料面などの労働条件ももちろんですが、仕事に対するやりがいや職場への愛着、同僚とのコミュニケーションなどもESを創り出す要素になります。

一例ではありますが、効果が高い方法は、感謝と賞賛です。率先してあなたが行ってください。

そうでないと、スタッフも行動したことの着地点が生まれません。

スタッフの承認欲求を満たしてやれないことには、CSの向上はおろか、目的である数量の増加は望めません。

従業員満足度を上げ、顧客満足度を生み出す。ES=CS

数量を上げるためには、リピート数・販売数をあげる人材の育成が最短。

個々の能力をあげ、価値をあげよう。

 

まとめ

さいごに

イメージは、スタバです。

おしゃれな場所を提供し、それを購入する自分もおしゃれに思える。

働くスタッフもやりがいを感じサービス精神にあふれた接客を行う。

そんな価値を付与して提供するから、価格ではなく価値で選ばれる。

消費行動は時代とともに移り変わり、「イミ消費」や「トキ消費」などに変化しつつある現代ではイミ消費につながる2つの利幅を活用して、仕組みを作り替え順応していかなければなりません。

何にしても解決は行動することでのみ得られます。ぜひ活かしてみてください。

この記事があなたにとって活きた情報になれば幸いです。

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